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2008.12.03

金とヘチマ

ヘチマのひみつ

エクアドル、インタグ地方では、かなり山奥の村々をいくつもまわって、商品の新企画や、いろんな問題解決に取り組んできました!

まずは、そのなかのひとつ、環境を破壊する金(GOLD)のかわりに、ヘチマを産業にしようとしている村のことを書きます。
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今回一緒にエクアドルに同行したパートナーの尚くんは、はじめてこのインタグ地方に足を踏み入れたとき、
「土地のパワーというか、磁場のようなものを感じる」とヒトコト。そこはインタグ川と、ワリマンというプレインカ時代の古墳のある丘にはさまれた谷のような場所で、言われてみれば確かにそういう感じがあり、一度そう感じてしまうと、もう実はこの「母なる大地のちから」がそこに連なる人びとの、森を守る活動を強力に後押ししているのではないかとさえ思えてきます。

私は何度も行っているからか、感じることをおろそかにしがちなので、そのスピリチュアルな意見には、はっとしました。主宰している(NPO法人トージバを通して、日本の農業やものづくりなど、ローカル化の運動に取り組む尚くんにとっても、エクアドルの旅やフェアトレードがどう見えたのかを、一緒に報告する機会をもうけようかと、現在話し合い中です。)

このパワースポット(笑)インタグでは、鉱山開発反対の運動が盛り上がり、7月にはフェリア(見本市)が開催されました。
一村一品運動のように、エコツーリズムと何らかの物産を組み合わせて、各村、各プロジェクトごとにPRするという催しでした。これについては別途報告しますが、私たちが販売している、森林農法のコーヒー、サイザル麻カブヤ、石けんやヘチマの商品だけでなく、無農薬の果物や、ピーナッツのお菓子、ジャム、川下りや小規模水力発電など、それは多彩なオルタナティブが登場! またこれらの販路は、フェアトレードだけを想定しているわけでなく、インタグ地域内での消費を目指しているのがすばらしいと感じました。やっぱり理想は、地産池消ではないのでしょうか。

そのなかのひとつ、金のかわりに、ヘチマを産業にしようとしている村が! (このヘチマ商品は、買い物カゴサイトにもアップされています!)
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首都キトから、サンホセ・デ・ラ・ミナというバスに乗って数時間、切り立つ崖からはみ出したみずみずしい植物たちは、そこがちょっと前まで原生の森だったことを物語っていて、少し痛々しくもあります。到着したのはマグダレーナ、という小さな村。村のまんなかに、夕方のサッカーのための大きな広場と、ビリヤード(電気も必要ないし、数人でできるからはやり初めているようで、いろんな村の真ん中にひとつあることが多かった。)がありました。
広場を囲むように木造の家々があるのですが、マグダレーナはインタグ地方のなかでも温暖な気候のため、多くの家には壁がありません。さすがに寝室には壁がありますが、居間はデッキにハンモックをつるしているといったかんじで、隣の家の大音量のラジオの音楽や、「ごはんよー!」という声もつつぬけ。雨期の入りの大雨の中でさえ、夫婦喧嘩の内容まで聞こえてきます。周囲の森からは、キツツキの木を叩く音が絶え間なく響いて、そのリズムがちょっと乱れると、キツツキのひといき休んでいる様子が浮かんで思わず笑ってしまいます。 08paraiso02 08paraiso03 08paraiso04

この村の周辺の原生林では、もう数年間にわたって、金山開発が行われています。フニン村に企画されていた大規模な露天堀り鉱山と違って、トンネルを一つずつ掘って、トラックで砕いた岩を運び、金を採掘するというやり方をします。(一番左の写真がすでに閉鎖されたトンネル入り口。)この10数年、つねに採掘が行われており、もう5本目のトンネルが掘りおわり、鉱山会社が新たな作業所を作るために購入した土地では大規模な森林伐採が行われています。村の上流にあった森の湧き水は、これらの開発により枯れてしまうことが予想されています。また、本来は鉄筋で組むはずの、トンネルの補強をベニヤ板で行っているなど、周辺の村々から安い賃金で雇われる、鉱山内で働く人びとへの安全確保が全く足りない、という問題があります。ある男性は、作業中に鉱山が崩れ、頭を強打し、しばらく入院しましたが、どうやら鉱山会社に口止めをされており、その経緯や健康状態に関しては話してくれないそうです。

周辺のいくつかの村では、人々が意識的に、鉱山で働くことに代わる、地域でのエコロジカルな仕事を模索しはじめました。マグダレナから少し山を上ったエル・パライソの新しい村長はその取り組みの中心人物、若干23歳(写真中央左)。
安全上の問題、環境の問題はさることながら、「ここで鉱山を掘っても、そのエネルギーや利益は遠い国に使われてしまって結局この地域の暮らしを豊かにすることにはつながらない。そんなのばからしい。」と語ります。

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「働くことが、家族や地域のためにならないのならおかしい。」
これは鋭い直感だと思います。働くことイコールお金を稼ぐことではなく、働くことは周囲を豊かにすることであるはず。森をきりひらいて入植し、家族、そして村の暮らしを隣人と共につくってきた人たちだからこそ、この感覚を見失わなかった。そしてこの感覚から、自然とのつながりを取り戻しつつあります。原生林に囲まれた辺境の谷間から、世界がくっきりと見える感じがしました。

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そのオルタナティブの一つが、ヘチマの加工。農薬を使わずにこの地域の土壌で良く育つヘチマを、農家から買い取り、圧縮、染色して、布のようなパーツにし、それを縫い合わせて、ポーチや、たわしなどの商品を作っています。工房では、原材料のヘチマからパーツへの加工を行う男性がひとり、ミシンを踏んで縫い合わせて製品にするのに4人の女性が働いています。月曜日から金曜日まで、毎日仕事をしています。(工房はこんな感じ。)
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とくにこの2人姉妹はもうベテラン。今回もオリジナル商品を共に企画してきましたが、これからもじっくりと、この地域にある実や、
種と組み合わせた商品づくりに一緒に取り組んでいきたいと思います。

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工房でのおやつは、無農薬の緑色のオレンジ。これが絶品。疲れがたまって、具合が悪くなったりもしたけれど、これをペロリと食べれば一気に復活!でした。あまりにおいしそうに食べる私をみて、みんなが、籠に入っていたオレンジ全部お土産にもっていけといいます。夕方になると、仕事を終えた人たちがあつまってサッカー。(日曜日にはみんなで草刈りをしてサッカー場をメンテナンス。)子どもたちはみんな路地で遊んでいるので、工房に向かう小道の井戸端グループに、少しだけうちの娘をあづかってもらったりもしました。エクアドルでは、日本よりも子どもたちが赤ちゃんへの関心を示し、いろんな風にかまって遊んでくれます。そのせいか、帰国してからうちの子は公園で知らない子にすぐ「ねえちゃん、にいちゃん」と話しかけては、抱きついています。こういうのが「ラテン系」のはじまりなのでしょうか?

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