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2005.09.09

エクアドル報告2 カブヤ生産者たち

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サンタロサに着くと、まだ会ったことのない赤ちゃんエミリーを連れたノルマが、明日、臨時で会議を開くことを伝えにきてくれた。翌朝午前9時。馬に乗って、歩いて、丘の上に建てられた寺子屋に、みんなが集まってくる。
最初に私から、日本でどんな風に商品を受け取り、検品をし、タグを付けて、販売しているかという話と、お客さんの感想を話した。それから、新製品の詳細を説明したり、一つ一つの発注をみんなで振り分けたり、日本の冬にも売れるカブヤの商品を一緒に考えたり。一日中続く話し合いがこんなに楽しいとはびっくり、そんな会議だった。

ある旅行者からの注文で、マットに編み込む星の模様の色が指定されている。何色だったか忘れたが、その色の糸をどう確保するかという話になった。「あの山のかなり上の方に一本、染料になる樹があったけど、他のグループの**さんが取っていっちゃったよ。」。少し憤りを込めて誰かが言う。そこで、「さあ、どうしよう」となる。「いや、もしかしたらあそこの家にもあったから、糸にしてもらおうか。」「でも彼らは糸に高いお金をとるよ。」。。。それを聞いていたら、日本から色を指定することのバカらしさが、だんだんと分かってきた。

森と向き合っているのは彼女たちで、その時々にとれる染料を、樹のあり様や近所の他の人とも折り合いをつけながら採集して、その時出せる色に仕立てる。そうしていまここにある糸の中で、表現できるパターンを考えながら編む。つまり、模様とは、彼女たちの「森との付き合い方」そのものなのだ。私たちにできることは、それをコントロールすることではなく、彼女たちの時間の中に生まれた一つ一つ違うパターンの価値や、その面白みを伝えること。地球の反対側にいても、そうすることでエクアドルの森とつながれる気がする。つまり、模様を指定しない商品の方が、ずっと森に近い。色を指定せざるをえない商品もたまにはあるけど、年間契約の中でそのバランスを考えていかなくちゃ。そう思った。

ノルマは、牛乳とTAXSOという果物で、アイスキャンディーを作ってみんなに売っていた。私には一本くれたんだけど、とっても美味しかった。街で売っているかき氷のシロップみたいな味のアイスよりもずっと。このカブヤのグループは、共同購入で他の生産者グループから新しいプロジェクトの石けんを買う、ということや、仕事が多いときは隣の地域にある12人のカブヤのグループに注文をシェアすることもしている。くじ引きで仕事を割り振ることも。仕事のやりがいをたずねるアンケート*では、「この仲間と一緒に働けることが楽しい」と、ほとんどのメンバーが書いていたのが印象的だった。私の知っている人の中でも、鉱山開発会社に土地を売って、インタグの地域から出て行ってしまった家族がいる。地域に一緒に暮らしたい仲間がいるということ。仲間たちとゆっくり育てていきたい仕事があるということ。それはとても大事なことだと思う。

*一つとても気になったことがあった。"ayuda"ー助けるという意味の言葉。注文についてみんなで話していたときも、私がアンケートをとった際も、メンバーが「注文」をもらうことを「援助」という言葉で表すことが多かった。直接は言い出せなかったんだけど、お昼ごはんを食べながら、私はサンディーにその疑問をぶつけてみた。私たちは彼女たちの素敵な商品を買っている。地域の草や染料を使って、こんなにオリジナリティーのある商品を生み出せること。それは、世界的に見たって、一つのモデルであると思うこと。私たちは、これは援助ではなく、ビジネスだと思っていること。サンディーにそう言うと、彼女は「あなたがそう感じでいることはとても面白い」と嬉しそうにいった。そして休憩のあと、すぐにみんなにそれを伝えた。ずっと昔から友だちのノルマをはじめとして、こっちを見ているみんなの目が、だんだんキラキラしていくのが分かった。謙虚になることは大事だけど、自信がないのはもったいないことだと思う。そして彼女たちと対等であれるように、私たちはスペシャルな売り手にならないといけない。

今回はじめて、きちんとした仕様書のついたあるアパレル企業のデザインのバッグを仮発注した。半製品で、日本に届いてから皮や布で持ち手をつける仕様になっている。そういうものを作ることについて聞くと、彼女たちは積極的に「面白そう」といっていた。グラディスとラウラというこのグループでは中堅っぽいふたりが、サンプルの制作の担当を名乗り出た、私は詳細を一人一人に説明した。この2人が今日の朝一番早く、会議の場所に到着していたこと、私は密かに気づいていた。出来上がりが楽しみだ。

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Comments

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